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マッドメン
[No.23] 2007-05-25 Fri 13:31
マッドメン』 評価:★★★☆☆

著者:諸星大二郎

前回記事の通り早速、諸星大二郎氏の登場です。
この人は本当にすごいですね。
作品自体はフィクションであっても、変形させた史実を取り入れているので、恐らく書籍やらなんやらで仕入れている文化人類学的な知識の総量は半端ではないと思います。
氏の作品には特に中国の故事を取り入れたものが多く存在しますが、中国の故事は深い理解を要する思想が絡んでいることが多く、本来読みやすいはずの漫画という媒体が人によっては「む、難しい…」なんてことになりかねません。

さて、本作は未だ呪術的文化に生きるニューギニアのある部族の酋長の息子・コドワと、彼を取り巻くニューギニア・日本双方の人物達を中心とした物語となります。
古代から続く精霊の世界を守ろうとするコドワ、近代化の波に揺れるニューギニア、知的好奇心に駆られ欲を露わにする日本人…多くの登場人物と多くの文化がたった2冊の文庫本にこれでもかというほど詰まりまくっています。

ニューギニアの伝説や20世紀初頭のニューギニア周辺で発生した信仰『カーゴカルト』(「やがてくる週末に、死んだ祖先達が文明を船に積んで死者の世界から現世の人間を救いにくる」という信仰)で沸く人々の中で物語が展開されるのですが、その部分部分でイザナギヨモツシコメに追われる呪的逃走といった日本神話との共通性を見出し、重ね合わせ、そのまま一つのストーリーに詰め込んでしまうのですから、そりゃ壮大になるのなんの。
氏の著作である『暗黒神話』においても、タケミナカタオオクニヌシの神話を取り込んで、独自の創作的な部分を加味して独自の世界を作り上げていますが、ある種、神話が史実の翻案や改変だとすれば、氏も一つの神話を作り上げていることになるのかもしれません。

諸星作品には変に予備知識が必要だったりする作品が多いので、ちょっとした時間の合間に気楽に読めるものではなかったりするかもですが、漫画というジャンルに深い知識をもたらし、独自の世界を作り上げた作品群は、漫画界自体を一段高尚なレベルに押し上げることさえ可能であると感じます。
しかし。正直、その絵には好き嫌いがあると思います。
決して上手さのある絵でもなければ、センスを感じさせるものでもありません。
私が初めてその絵を見たときは何故か、つげ義春氏を思い出しました。
つげ氏の絵は白土三平氏や水木しげる氏の影響を受けているようなもの(『峠の犬』や『オンドル小屋』など)も多く見受けられるので、特に作風が似ているとも思えないのですが…。
謎です。

皆さんも一度、諸星ワールドに触れてみませんか?
どっぷりと浸かってしまうかもしれませんよ?

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