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マンホール
[No.16] 2007-05-25 Fri 00:27
マンホール』 評価:★★★☆☆

著者:筒井哲也

結構好きなんです。
善良で頭脳明晰な人間が何かのきっかけで知能犯に転じて、法・人道を無視した世直しを行なうという設定は他にも見かけなくはありません。
しかし、その世直しの手段が特異なフィラリアによる人間の重要な要素への攻撃とは想像もつきませなんだ。

さて、そのストーリーは…

とある一人の人間の死亡事件をきっかけに二人の刑事が捜査を開始。
その捜査の過程で死亡者の眼球から発見された寄生虫フィラリア。
その後も次々とフィラリアによる死亡事件が多発する。
フィラリアに寄生された人間達の痕跡を追う内に、この事件に一人の人間の作為が浮かび上がるが…。

みたいな感じです。
このフィラリアの変異体(?)が持つ特殊な性質がまるで人間の善悪を裁くかのような役割を果たします。
現代に生きるほとんどの人間は、これに寄生されると真っ当な社会生活を営めないのは間違いありません。(笑)
私などは恐らく廃人と化します…。

しかし、本作の犯人となる人物のすごいところは、自分が受けた傷に対する復讐が単に人ではなく罪に向かっているところで、間接的に反社会的な手段を用いているとはいえ、憎しみゆえに目先のことしか見えなくなるという状態にはならなかった…つまり、直接的な復讐を廃して怒りと理性を併存させていたというところでしょう。
ただ混沌(と彼が判断していた)を規律化しようとする彼の思想は、憎しみの矛先が全人類(の欲望)にまで拡大したものであったため、もはや単なるリベンジャーではなくなっています。
正に世界の浄化でしょう。
この辺、世界中にこのフィラリアが感染拡大した場合、「それは最悪の世界だ」と必ずしも言いきれるのだろうか?とふと思ってしまいます。
どこまでも自由な状態であることが人間らしいのか、自由は人間を欲望の虜にし目先のことに隷属させる単なる枷(かせ)や錠に過ぎないのか…。
これは人間の永遠のテーマだと思いませんか?

ちなみに、本作中に登場したフィラリアとその媒介者(蚊)の有する特性を利用した『フィラリア時限爆弾』には恐ろしくも可笑しささえ感じます。

「どういうことなんだろう?」と思った人は、ぜひ読んでみてください。(笑)
読んだ人ならわかると思いますが、そんなにマンホールは関係ないですよね…。

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