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キョウイチ
[No.149] 2008-11-19 Wed 23:43
キョウイチ』 評価:★★★☆☆

著者:間瀬 元朗

どこで見たのか全く覚えていないのですが、学生の頃に読んだ記憶が強く残っていて、懐かしさ半分で購入を決めました。
ちょっと作風が青っぽいのですが、そこが魅力だったりします。

繁華街で男性をタコ殴りにしていた少年(高校生ぐらい)を静止しようとしたことで、結果的に自分が付け狙われることになるサラリーマンのお話です。
確か、この作品が世にリリースされた頃、ちょっとしたことでキレて暴行を働く若者が社会現象になっていて、本作は直球でそんな世相を反映したものだったのでしょう。
しかし、単に直球勝負かと思いきや、そこは創作の世界。
キレる若者こと『キョウイチ』は、「おっさん、謝れよ」が口癖の殺しても死なない不死身少年なのです。
これは、何を考えているかわからない今時の若者のおぞましさを、オカルト的に表現(異種の存在というイメージで。)したものなのではなかろうかと。
まぁ、いつの時代も、年長者からすると若者が何を考えているのか理解できないもので、若者からすると年長者にダメ出しされる理由が理解できないものなのですが。。。
価値観の押し付け合い&否定し合いという、つまらん恒例行事の繰り返しなワケです。

この手の理不尽感(『座敷女』とか『ドラゴンヘッド』とか。)はとても好きなパターンなのですが、日本人の作家さんってこういうの上手ですよね。
と思っていたら、間瀬氏は『イキガミ』の作者なのですよね。星新一の作品『生活維持省』の盗作であると抗議されていますが。
『イキガミ』なんて理不尽の固まり(「生の価値を実感させる」という名目の下、国家による国民のランダムな間引き(殺害)を画いたお話。)の様なストーリーですから、間瀬氏もほんとお好きですねぇ。
本作には、その『イキガミ』のプロトタイプとも言える『リミット』という作品が収録されていて、国家から理不尽な死を宣告された高校生が、死亡予定日までどう生き抜くかが画かれています。

うーん。

盗作疑惑のある『イキガミ』にプロトタイプがある。
出版社は「作者は、最近まで『生活維持省』を読んだことはなかった。」との見解を発表している。
そして、このタイミングで過去作品の再版にプロトタイプを詰め込んでくる。
「作者には、こんなに以前からアイデアがあったのだから、『生活維持省』の影響は受けていない」という立て付けにするため?

…と思いきや、『リミット』では、明らかに著者の画力が上がっているので、最近の作品臭い。(笑)





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