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インノサン少年十字軍 上巻
[No.154] 2009-03-05 Thu 22:20
インノサン少年十字軍 上巻』 評価:★★★☆☆

著者:古屋兎丸

十字軍とかいいですよねー。
煩悩まみれな軍隊を題材にするなんて、何て粋なことをしてくれるのでしょう。
これを古屋氏が描くと、少年たちの間で憎悪や嫉妬渦巻く凄惨なお話になっちゃうんですよね。

◆この名もなき少年たちが、歴史に名を残すことになる――
1212年の春、フランス北部の田舎町。
神に愛されし“奇跡の子”エティエンヌは、12人の仲間と共に「少年十字軍」を結成する。
希望に胸躍らせ行進する彼らに、次々に襲いかかる過酷な試練。
彼らの穢れなき瞳は、遥か彼方の聖地、エルサレムを見据えていた……。
古屋兎丸が圧倒的筆致で描く、純粋な魂と奇跡の物語!
(※『Amazon.com』より抜粋)

…というお話。
十字軍は、長らく私の興味の対象であったりするのですが、その実体は『エルサレム奪還を大義名分として侵略戦争を行ったキリスト教圏連合軍』という色合いが強かったワケで、隣人愛を説くキリスト教が戦争に利用されているのは何とも皮肉な話です。(戦闘行為に参加すれば罪を許されると言われていた。)
本作は、そんな十字軍の中でも、少年のみで結成された民間組織を題材にしており、耽美でエロティシズム溢れるメルヘン残酷劇なのです。

同著者の『ライチ光クラブ』でもそうでしたが、基本、ドロドロした人間ドラマです。
それぞれの思惑が渦巻く組織にあって、本作の主人公であり、少年十字軍のカリスマである羊飼いの少年エティエンヌは、誰よりも心優しく、最もピュアと言えるのですが、そうであるが故に統率力を欠き、周囲は自己の欲求に忠実になり易くなっていきます。
彼はそんな状況に心を痛めますが、最も純真なエティエンヌこそが、最大の禍根となっているのもまた事実。
結局のところ、少年十字軍には、結成当初から悲劇的な結末しか用意されていないということなのかもしれません。

少年十字軍自体は実在したのですが、狂信的なリーダーに煽られながらエルサレムを目指した挙句、奴隷商に捕まり、メンバーの子供たちは奴隷として売りさばかれてしまっという悲劇があります。

ナイステーマ。さすが古屋兎丸。

でも、『ライチ光クラブ』は超えない。(笑)





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